「つまみ細工を日常に」をコンセプトに、受け継がれる伝統技法を大事に活かしつつ、現代の感性に落とし込んだアイテムを提案。つまみ細工は全てが手作業のため、一つの作品を完成させるのに三日間はかかる、とても繊細な工芸品です。技法・形・作品名、多くのところに縁起モチーフを散りばめ、手に渡る方への想いを込めて制作しています。現在では、日本にわずか10数名ほどと言われるつまみかんざし職人が創りだす、伝統的な技法をお楽しみください。
■つまみ細工とは
江戸時代から伝わる技法で、羽二重(薄いシルクの生地)を正方形に小さく切り摘んで折りたたみ、組み合わせることによって花や鳥の文様をつくっていくもの。つまみ細工で作る「つまみかんざし」は、1982年に東京都伝統工芸品、1991年には千葉県伝統的工芸品に指定されています。現在では、子どもの健やかな成長を祈願する「七五三」、大人の仲間入りを祝う「成人式」、晴れて夫婦となる「結婚式」の際に、着物と合わせて使われるほか、舞妓さんが髪に挿しているものとしても有名です。
■リングピロー/花結(はなゆい)
物事が丸く収まるように、角が立たないように という意味も込めて、リングピローのお花はすべて「丸つまみ」という技法で制作。また、結婚式後にアクセサリーケースとしてお使いいただいてもお花の形が崩れにくいよう、「鬼ちりめん」という厚手の生地を使用しています。
「花結」は、飾り紐とゴージャスなタッセル、花びらを30枚使った贅沢な菊の花を組み合わせて制作。まるで芸術品のような、気品を感じるリングピローです。
作家/藤井 彩野
2005年 千葉県松戸市を拠点に作家活動を開始。フラワーアレンジメント教室や、着物屋での勤務経験を経て、2016年に「つまみかんざし彩野」を開業。「つまみ細工を日常に」をコンセプトに、従来の枠にとらわれず様々なつまみ細工のアイテムを制作。より多くの方につまみ細工の技法と美しさを知っていただくため、各地でワークショップを開催し、伝統的な技法を身近に感じていただけるよう活動中。